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成人自閉症スペクトラム・発達障害の改善はミュゼアルディ

言葉が出にくい方へloss for words

あがり症や物忘れと吃音は違います

「言葉がつまる」「うまく話せない」という経験をお持ちにならない方は、「いない」といっても良い くらいだ
と思います。でも、同じ「言葉が出ない」でも以下の種類があることをご存知でしょうか。

     

1.あがり症

人は誰でも緊張すれば、自律神経のうちの交感神経が優勢になります。たとえば、ネコが体毛を逆立てて戦闘体制
に入るのと同じ状態だと考えてください。人間の場合は、みんなの前でスピーチする場合などが該当します。

心臓がドキドキしたり、顔が赤くなったりする方は、交感神経が過剰に反応することが原因です。この症状は「こ
ころの問題」だといえます。
カウンセリングや催眠療法で比較的簡単に改善が可能です。


2.物忘れ

人間は自分の周辺で発生するさまざまなことを「記憶」していきます。たとえば、「昨日の晩御飯」という記憶は、
優先順位があまり高くありません。というのも、すべての出来事を時系列で記憶してしまうと、いざ必要な場合に
どこに格納したか分からなくなるために必要度が高いものを優先的に記憶しているのです。

一般的にいわれる「物忘れ」は順位が低い記憶を忘れるという意味が強いのですが、強いストレスが発生すると上
位の記憶にも支障が出てしまいます。また、優先順位のつけ方がうまくないために、一般的には覚えているはずの
記憶が「飛んで」しまっていることもあります。後者の場合には、スキルトレーニングや認知行動療法によって改
善を図りますが、1のようなこころの問題ではなく、脳機能の弱さが中心になって発生します。改善にはある程度
の期間と相当な努力が必要になります。


3.吃音症

ずっと以前には、吃音症は心理的なものが主な原因だと言われていました。1.と誤認されていたこともあって、
今でも「催眠で吃音を治します」という催眠療法士もおられるようです。

最近の研究では、吃音症状は心理的なものが原因ではなく、脳の弱さだと考えられるようになりました。脳機能が
一部弱いために、言葉がスムーズに出てこなくなり「たたたたたたた」などと連続で発声してしまいます。吃音が
心理的なものだと捉え、それを改善させようとしても上手くいきません。これは2よりさらに難易度は上がります
が、同様の方法で改善は可能です。巷に出ている「吃音改善法」では1ヶ月程度で改善できるという記載もありま
すが、それほど簡単に改善できるなら、誰も苦労しないでしょう。


ミュゼでは、まず「言葉のつまり具合」をお伺いしてから、弱い部分を見定めて改善に取り組んでいます。特に3
の場合は周囲の理解も高いとはいえません。ぜひ一緒に取り組みましょう。